あたしって、一ノ瀬君の彼女として隣を歩いてるんだ!

こんなかっこいい人の、彼女として…

「何ボーッとしてんの?」

「ううん、なんでも!」

ちゃんと、釣り合ってるのかな。

いや、釣り合ってないよね。

映画館につくとチケットと飲み物を買って場内へ。

映画館のイスって隣とすごく近い。

女の子としか映画なんて来たことがないから、意識したことがなかったけど、こんなにもドキドキする。

隣に座る一ノ瀬君は平然とした顔でスクリーンを見つめてる。

まつげ長いなぁ…

横顔、すごく綺麗!

肌もすべすべだし、髪もサラサラだし…

「見ないの?始まるよ。」

はっ!

「お金払ってんだから、集中して見なよね。」

お、おっしゃるとおりです!

映画は世界的に有名なミステリー作家の原作の小説をもとにした映画。

吹き替えじゃなくて字幕だから、食らいついてみないとおいてかれちゃう。