俺達は正反対の性格だったけど、仲は良かった。

俺は悩み事があると一番に優に相談したし、優も俺を頼ってきた。

趣味や好きなものは違った俺達が、唯一同じものを好きになった。

それは隣の家に住む、幼なじみの女の子。

芹沢未来、俺達二人はそいつのことを『みい』と呼んでいた。

小さな頃からいつも三人でいた。

俺はどうやら、好きな子はいじめてしまうタイプらしい。

みいのことが好きすぎて、つい意地悪をしてしまった。

そんなみいが泣きつくのはきまって優。

それがまたおもしろくなくて、また意地悪してしまう。

みいのことが好きだと自覚したのは小学二年生のとき。

だけどこれは双子の感ってやつなのか、優も同じだってことにすぐに気がついた俺は、先手必勝だと思い優に話した。

「俺、みいが好きだから。」

優はきっと、俺がこう言えば何も言えなくなる。

優は優しいから、きっと。

俺は最低だった。