俺が言った言葉に、その大きな目をパチパチさせて硬直するみい。

そりゃあそうだよな、突然俺が告ったんだから。

だけどもうとまらなかった。

みいが優にとられるんじゃないかって思うと、焦る気持ちが止まらなくて。

自分が抜け駆け禁止って言ったくせに、俺はずるいやつだ。


俺、一ノ瀬真と双子の弟、一ノ瀬優は顔以外は全く似ていない、一卵性双生児の双子。

小さい時からおとなしくて、家で本を読んだり絵を描いたりすることが好きだった優とは正反対に、俺はやんちゃで外で泥だらけになって遊ぶことが好きだった。

優は穏やかで優しくて、優等生。

俺は気が早くて、よくいたずらをして怒られていた。

だけど別に優に対して劣等感とか、そういうのを抱いたことは一度もない。

だって俺は俺で、優は優。

そう言ったのは親父だった。

小学校に入学してから同時に始めたバスケに俺は夢中になった。

そして優は剣道を習い始めた。