みいは特別な存在。

そんなの、俺だって同じだよ。

「優がその気なら、遠慮しないからな。」

真の目は本気だ。

七年前、俺が言えなかった言葉。

もう後悔したくないんだ。

「うん、わかってるよ。俺もみいのこと、好きだから。」


とはいったものの、みいとは学校が違うので、そう簡単に毎日会えない。

毎日放課後、待ち伏せするのも迷惑だと思うし。

だから会えてもせいぜい週に一回。

会うたびに思うんだ。

次こそ、告白しよう。

だけど結局できなくて。

こうしている間にも真がみいに着々とアタックをかけているのかもしれないのに。


そうして高校二年の夏休み前。

「優ちゃん、ここわかる?」

期末テストが近いある日曜日、みいは俺達の部屋に来て勉強していた。

もちろんそこには真もいて。

律兄は最近出来た彼女とでかけ、愛と玲もたまたまいなかった。

「みい、数学は俺に聞けよ!優は文系なんだから。」