家に帰ると真はソファで寝ていた。

「おかえり!優兄、玲!」

いつもの愛と、真だ。

変わりない。

部屋に戻ってかばんの整理をしていると真が部屋に入ってきた。

「遅かったんだな。俺のほうが早いとか、珍しいじゃん。」

その言葉に、心臓がなる。

「まあ、たまには。」

「もしかして、みいと会ってた?」

やっぱり双子だからかな。

真にはいつも嘘を付けない。

「…うん。」

「優もまだあいつのこと、好きなの?」

優も、っていうことは…

「俺はみいのこと、七年間、ずっと好きだから。先に言っとくけど。」

やっぱり。

わかっていたことなのに、改めて知らされると焦る気持ちが拍車をかける。

「でも真、彼女とかいたじゃん。」

情けない理由付けをする。

「別に、向こうから告白してきたから付き合っただけ。みいが戻ってくるとか思ってもなかったし、忘れられるかなって思ったけど、やっぱ無理だわ。俺にとって、あいつは特別だから。」