だけど不安は的中した。

その日、家に帰って真と二人きりになった。

「みい、変わってねえな。」

愛おしそうに机の上に飾ってある写真を眺める真。

俺は確信した。

これは双子の感でも、何でもない。

真はきっと、みいが好き。

俺と同じで、ずっと好き。

昔から争い事とか、そういうのが嫌いだった俺。

だから真がほしい、と言ったものは譲ってきた。

そうすると、母さんや父さんが

「優はえらいね、優しいね。」

そう言ってくれるのが嬉しかったから。

だけど、これだけは譲れない。

みいだけは、諦めたくない。

みいのことが、ずっと好きだったんだ。

この気持ちは真にも負けない。

七年前、言えなかった言葉。

「俺もみいが好きだから。」

本当は言いたかった。

真が言ったとき、言いたかった。

あのときは

「そうなんだ。」

それだけ言うのに精いっぱいで。

もう青のヒーローのポジションは嫌だ。