「そうなの?でもあの二人、完全にミラのこと好きだと思うけどね。だってミラに近づこうとする男子、何気なく牽制してたもん。」

「えー、なにそれ!すてき!ミラ、モテモテじゃーん!」

「だから、違うってば!優ちゃんも真ちゃんももう彼女とかいるんじゃない?ほら、二人は共学だし。」

あれ、なんだか言ってて切なくなってきた。

二人には彼女とか、いるのかな。

いたら、あたしが会いに行かないほうがいいのかな。

だってあんなにかっこいいんだもん。

二人には二人の、七年間があったはず。

その七年間、いなかったあたしは何も知らない。

「でさ、そういえば…」

キーンコーンカーンコーン

フーちゃんが話を続けようとしたらお昼休み終了のチャイムが鳴る。

「まだまだ話し足りないよ!ねえ、ミラ、今日の放課後暇?」

「うん。」

引っ越しの荷物は昨日全部解いたし、あとは部屋に片付けるだけ。