ストレートなエマの告白。

堂々と、真っ直ぐを俺を見て言ったエマ。

だけど視線を落とした先にある小さな上履きを履いた足は少しだけ震えていた。

「あたしね、ダラダラするの嫌いなの。だからはっきり言ってね。明日まで待つから。」

そう言うとエマは俺の胸をドンと押した。

その後は普通だった。

まるでさっきのことなんてなかったみたいにクレープやらお好み焼きやらわたあめやらを買いあさり、次々と食べていくエマ。

エマの持っているふわふわのわたあめ。

夏祭りで秋山さんが食べていたわたあめ。

同じで、違う。

あんなに大きかったのにすぐに消えていく。

「直、大事なことはちゃんと見てなきゃすぐ見失っちゃうんだよ。」

イギリスにいた頃、おじいちゃんが言ってた。

俺の大事なことはたくさんありすぎて、その中から見失うものなんてわからないよ。

目の前で揺れるエマの俺と同じような色の髪の毛を見ながらぼんやりと考えていた。