「何買うんだっけ?」
今年私達のクラスはお化け屋敷することになった。
一年生は展示が基本で、許可が降りれば飲食店もすることができる。
はじめは縁日って言ってたんだけど他のクラスとかぶっちゃって、結局じゃんけんで負けてしまった。
「黒のスプレーと赤い絵の具かな?」
「じゃあ画材屋さんだね。」
エマと二人で話すのって何気にはじめてかも。
あの一件依頼なんとなくそうならないようにしてたのかもしれない。
画材屋さんのあとに入ったカフェ。
オレンジジュースを飲みながらエマが真剣な顔であたしに向き直る。
「ねえ、咲耶は直のこと、好きなんだよね。」
エマの突然の発言に内心ビクビクしながらあたしは覚悟を決めた。
「…うん。」
「…あたしもね、直が好き。」
えっ…?
「だって直、すごく優しいし、好きになっちゃうよね。」
友達と好きな人がかぶる。
こんなことは昔にもあった気がする。
だけどそんなときはいつも諦めてきた。
だって仲良しの友達を失うほうが怖かったから。
だけどあたし、一ノ瀬君のことは諦めたくない。
「あたし、ごめんねは言わない。でもね、咲耶のことはすごく大切な友達だと思ってる。だからこそ、遠慮したくない。」
今年私達のクラスはお化け屋敷することになった。
一年生は展示が基本で、許可が降りれば飲食店もすることができる。
はじめは縁日って言ってたんだけど他のクラスとかぶっちゃって、結局じゃんけんで負けてしまった。
「黒のスプレーと赤い絵の具かな?」
「じゃあ画材屋さんだね。」
エマと二人で話すのって何気にはじめてかも。
あの一件依頼なんとなくそうならないようにしてたのかもしれない。
画材屋さんのあとに入ったカフェ。
オレンジジュースを飲みながらエマが真剣な顔であたしに向き直る。
「ねえ、咲耶は直のこと、好きなんだよね。」
エマの突然の発言に内心ビクビクしながらあたしは覚悟を決めた。
「…うん。」
「…あたしもね、直が好き。」
えっ…?
「だって直、すごく優しいし、好きになっちゃうよね。」
友達と好きな人がかぶる。
こんなことは昔にもあった気がする。
だけどそんなときはいつも諦めてきた。
だって仲良しの友達を失うほうが怖かったから。
だけどあたし、一ノ瀬君のことは諦めたくない。
「あたし、ごめんねは言わない。でもね、咲耶のことはすごく大切な友達だと思ってる。だからこそ、遠慮したくない。」