この場に居たくなくて、席を立つ。

廊下に出ると思わず大きなため息をついた。

エマも、もしかして、一ノ瀬君のこと…

でもさっき、あたしが一ノ瀬君のこと好きなことバレちゃった。

どうしたらいいの?

まだ確信したわけじゃないけど、なんだか嫌な予感がする。

それにあたしみたいなウジウジしたデカイ女よりもエマみたいに明るくて可愛い子の方がいいに決まってる。

あ、また。

こんな性格、本当にいや。

せっかく同じ委員になれたのに。

飲み物でも買ってこよう。

自販機の前でまた悩む。

あたしって優柔不断。

結局いつもミルクティーにしてしまうんだけど。

「秋山さん、ミルクティー好きだよね。」

「ヒェッ!」

今まで出したことがない変な声が喉から出て、取り出したミルクティーのパックを落としてしまう。

だって急に現れたんだから。

「ごめん、びっくりさせた?はい、ミルクティー。」

笑いながら落とした紙パックを拾ってくれる一ノ瀬君。

「俺もミルクティー飲もう。」