千晴さんと真兄が服を見ている間、俺は凛太朗さんと話題のクレープを食べることに。

ずっと玲兄のスイーツ雑誌で見てて食べたかったんだよな!

原宿のクレープ。

「直君とクレープ、ええなぁ。相性ええわ!」

わけわかんないこと言ってる凛太朗さん。

「なあ、直君は好きな子おらんの?」

「んー、いないかな?」

「なんなん!どっちなん!」

好きだとか、そういうのは今はよくわかんない。

四月くらいは千歩のこと、ちょっといいな、かわいいな、とは思ってたけど。

あれは恋だったのかそうじゃないのか。

「ええなー、高校生。制服デートできんの今だけやから早よ彼女作り!」

「そういう凛太朗さんも好きな人いるんでしょ?」

「おるよー!けどなぁ、難しいんよ。まあ恋ってのは上手くいかんからおもろいんやけど。」

なるほど、けど俺は楽しくない恋なんてしたくないな。

「好きになったらどうなるの?」

「そうやな、何考えてもその子に結びつけちゃうな。頭ん中半分は常にその子のこと考えとる。」