「秋山さんってわりと抜けてる?」
そんな風に笑う一ノ瀬君。
土手の高さがあって、はじめてあたしは彼を見上げた。
普段はいつも、こうしてあたしの方が見上げられてるんだ。
こんな風に、いつも女の子らしく可愛く見てたい。
叶わないことだけど。
デカくて、可愛くないけど、だけどあたしは…
「…すき、」
聞こえたか聞こえないか、自分でだってわかんないくらい小さい声で。
「…え?」
ドーンと大きな音がして、目の前の一ノ瀬君の顔が暗闇から浮かび上がる。
照らされた瞳は相変わらず宝石みたいに綺麗で、きっとこの世界で一番綺麗で。
「咲耶ー?」
くるみに呼ばれて我に帰る。
今、あたし、なんて言ったの??
こ、告白しちゃった??
聞こえたかな?
聞こえた、よね?
聞こえててほしいのか聞こえてほしくないのか自分でもよくわからない。
伝わってほしい思いだけど、伝えるのがものすごく怖かったから。
その後のことはあまり覚えてない。
ただ、帰り道は一言も一ノ瀬君とは話せなかった。
そんな風に笑う一ノ瀬君。
土手の高さがあって、はじめてあたしは彼を見上げた。
普段はいつも、こうしてあたしの方が見上げられてるんだ。
こんな風に、いつも女の子らしく可愛く見てたい。
叶わないことだけど。
デカくて、可愛くないけど、だけどあたしは…
「…すき、」
聞こえたか聞こえないか、自分でだってわかんないくらい小さい声で。
「…え?」
ドーンと大きな音がして、目の前の一ノ瀬君の顔が暗闇から浮かび上がる。
照らされた瞳は相変わらず宝石みたいに綺麗で、きっとこの世界で一番綺麗で。
「咲耶ー?」
くるみに呼ばれて我に帰る。
今、あたし、なんて言ったの??
こ、告白しちゃった??
聞こえたかな?
聞こえた、よね?
聞こえててほしいのか聞こえてほしくないのか自分でもよくわからない。
伝わってほしい思いだけど、伝えるのがものすごく怖かったから。
その後のことはあまり覚えてない。
ただ、帰り道は一言も一ノ瀬君とは話せなかった。