さっそくその日の放課後、部活に行こうとしていた秋山さんを引き止めた。

「秋山さん、夏祭り行かない?」

俺が言った瞬間、秋山さんは目を見開いた。

そんなに意外だったかな?

「えっと、ごめん、びっくりしちゃって…」

「嫌だった?」

「ううん!嫌じゃない…行きたい…!」

そっか、よかった。

「じゃあさ、間宮さんも誘ってくれないかな?」

「くるみも?」

「うん、間宮さんにも来て欲しいんだ。」

「…うん、誘っとくね。」

あれ?

なんかさっきより声のトーン落ちた?

「あ、そうだ。あと翔也も来るから。」

「川上君?」

「うん、四人で行こうよ。」

「…うん、」

秋山さん、なんか元気ない?

「大丈夫?」

「えっ!?」

「いや、なんか元気ないのかなって…」

俺がそう言うと秋山さんは首を横に振った。

「あたし、部活行くね!」



もうすぐ高校に入ってはじめての夏休みだ。

なにか起こる予感がする。