うん、気の利く兄貴なんだよね。

「聡ちゃん!早く早くー!」

「涼太、俺と恵海で公園行ってくるから留守番よろしくな。かあさんは買い物行ってるけどもう帰ってくると思う。」

恵海は俺たちのかわいい妹。

この春から小学二年生になったばかり。

こんだけ年が離れてりゃまあかわいいわな。

「待って、俺も行く!」

「は?」

おいおい、さわやか聡太さん?

そんな疑いの目で見てくるのやめてくれよ。

「えっ?涼ちゃんも一緒!?わーい!」

うん、我が妹ながら恵海かわいい。

可愛すぎて心配。

ほんっと可愛すぎ。

多分今後マジで危ない大人に誘拐されないように俺らが見張ってないと。

俺は急いで朝飯を食べて着替えて顔を洗って…

「お待たせー!恵海!ほら、手!」

「うん!涼ちゃんはこっち!聡ちゃんはこっち!」

右手に俺、左手に兄ちゃん。

うん、まさに自分で言うのもなんだけど両手に花だな。