だけどやっぱり少し傷つく。

デカイのはわかってるし、仕方ない。

やっぱりもう少し女の子らしく髪でも伸ばせばよかったかな。

だけどショートカットが楽だし、似合うって美容師さんも言ってたし…

「秋山さんバスケ部入るの？」

初めて一ノ瀬君と話したのは入学した次の日。

なんでそんなこと…あ、そっか。

あたし昨日の自己紹介でバスケ部って言ったんだっけ。

「うん、でもマネージャーする予定。足怪我しちゃってもうできないんだ、バスケ。」

なるべく軽い感じでそう言うと一ノ瀬君は少し気まずそうに謝った。

「でもいいの！男子バスケ見るの好きだし…」

「え？男子の方？なんで？」

やっぱり男子バスケのマネージャーって聞いたらそういう、言い方悪いけど男目当てとか思われちゃったかな？

「中学の時の仲よかった人が誘ってくれて…先輩の中にも知ってる人いるから、いいかなって。」

同じ中学で一緒にキャプテンをしていた夏川修司が誘ってくれた。