「ほら、最近一ノ瀬君元気なかったから…余計なことしてたらごめんね…」

おせっかいだったかな?

「…リンに、会えるの?」

おおっ!

もしかして、喜んでいらっしゃるの?

「うん!久住君の家に行ってもいいって!」

「…なら、行く。」

やった!

久しぶりに一ノ瀬君の役に立てた!


そしてやってきた、約束の日。

「こんにちは!」

「…こんにちは。」

へえ、久住君の家って学校から近いんだね。

私は電車通学だから、自転車で数十分ってところ、羨ましいなぁ。

「上がって、中にいるから。」

久住君についてお家の中にお邪魔させてもらう。

「今日は家族の人は?」

「いないよ、仕事。姉ちゃんもまだ学校。」

久住君ってお姉さんいるんだね。

「リン、おいで。」

久住君が部屋に向かって言うと、ニャーンと鳴き声がして、真っ白なネコが部屋から出てきた。

久住君に擦り寄っていく姿はとてもかわいい。