「……俺、メイクアップアーティストになりたくて」
「モデルさんとかにメイクする人?」
「うん。そんな感じ」
「へぇ……すごい。かっこいいね」
そう返すと一ノ瀬くんはきょとんとして、けれどすぐに笑顔を見せた。
まだ叶えてないからと照れくさそうにしながらもどこか嬉しそうだ。
「……初めて他人に自分の夢のこと言った」
「え、そうなの?」
「山下さんは秘密にしてくれそうだから」
「言いふらすかも?」
「じゃあ、口止め料としてリップクリームは俺が選んでプレゼントする」
遠慮しようにもそれを許してはもらえないまま、彼は楽しそうにリップクリームを選んでいる。
学校ではあまりしゃべらないイメージでクールだと思っていたのに、今日の一ノ瀬くんは私の知らない一ノ瀬くんみたいだ。
「モデルさんとかにメイクする人?」
「うん。そんな感じ」
「へぇ……すごい。かっこいいね」
そう返すと一ノ瀬くんはきょとんとして、けれどすぐに笑顔を見せた。
まだ叶えてないからと照れくさそうにしながらもどこか嬉しそうだ。
「……初めて他人に自分の夢のこと言った」
「え、そうなの?」
「山下さんは秘密にしてくれそうだから」
「言いふらすかも?」
「じゃあ、口止め料としてリップクリームは俺が選んでプレゼントする」
遠慮しようにもそれを許してはもらえないまま、彼は楽しそうにリップクリームを選んでいる。
学校ではあまりしゃべらないイメージでクールだと思っていたのに、今日の一ノ瀬くんは私の知らない一ノ瀬くんみたいだ。