いつものように待ち合わせたドラッグストアで、一ノ瀬くんと肩を並べてリップクリームを見ていた。
そろそろなくなりそうな私のリップクリームを買いたい、という要望に付き合ってくれた彼とこうしていると、初めてこのお店で会ったときのことを思い出してしまう。
「リピート買いがいいかな?」
勉強はしているもののまだまだ美容のことなんてわからないことだらけで、一ノ瀬くんに意見を求めるべく視線を向けるとじっとこちらを見つめる彼がいた。
そういえばどことなく今日は元気がない。
笑うことも少なくて、何かあったのかなと心配になる。
「……一ノ瀬くん何かあった?」
「いや、……なんか最近、山下さん前よりかわいいなと思って」
「えっ……あ!一ノ瀬くんが色々教えてくれるから、スキンケアとかヘアケアとか楽しめるようになったから……かな?」
「それもあるかもしれないけど、俺が思うに好きな男がいるんだろうなってことくらいはわかるつもり」
麻美ちゃんみたいに鋭いことを言われたけれど、一ノ瀬くんが相手となると素直に認めていいのかがわからない。
私が恋をしているのは一ノ瀬くんだからだ。
私が否定も肯定も出来ずにいると、彼はめずらしく不機嫌そうに顔をしかめた。
そろそろなくなりそうな私のリップクリームを買いたい、という要望に付き合ってくれた彼とこうしていると、初めてこのお店で会ったときのことを思い出してしまう。
「リピート買いがいいかな?」
勉強はしているもののまだまだ美容のことなんてわからないことだらけで、一ノ瀬くんに意見を求めるべく視線を向けるとじっとこちらを見つめる彼がいた。
そういえばどことなく今日は元気がない。
笑うことも少なくて、何かあったのかなと心配になる。
「……一ノ瀬くん何かあった?」
「いや、……なんか最近、山下さん前よりかわいいなと思って」
「えっ……あ!一ノ瀬くんが色々教えてくれるから、スキンケアとかヘアケアとか楽しめるようになったから……かな?」
「それもあるかもしれないけど、俺が思うに好きな男がいるんだろうなってことくらいはわかるつもり」
麻美ちゃんみたいに鋭いことを言われたけれど、一ノ瀬くんが相手となると素直に認めていいのかがわからない。
私が恋をしているのは一ノ瀬くんだからだ。
私が否定も肯定も出来ずにいると、彼はめずらしく不機嫌そうに顔をしかめた。