連絡手段はないし、だから会った日に、次会う日を決めてる。だけど約束の日待ってても来なくて。結局今週会えずに居る。星凪くんも宿題に追われてるのかな。もう少しで夏休み終わっちゃうもんね。

駅に到着して、沢山の人で溢《あふ》れる駅構内。
子供連れの親とか、中高生の女子グループとか、スーツを着た大人たちとか、楽しそうな人も居れば、忙しそうにする人まで。

「お母さんもフルーツサンド?」

カフェに向かいながら、私はお母さんに聞く。

「それも食べたいし、ご飯系もいいなって思ってるの。」

私は、苺のサンドイッチとチョコのサンドイッチを。
お母さんはオレンジのサンドイッチとサーモン&アボカドのサンドイッチを選んだ。

「勉強頑張ってるし、服買ってあげるから、好きなの選びなさい。」

カフェで至福の時を満喫した後、お母さんが服を買ってくれるらしい。嬉しくて、色んなお店を見て回る。

そして悩みに悩んで選んだのは、キャラメル色のカーディガンと、星凪くんが買ってくれたスカートに合いそうな靴。ショートブーツで、ヒールが少し高くて、一目惚れしちゃった。