「俺、場違いかな?」

すごい気にしてるーー!

「なんか、みんな、俺の事変な目で見てるし。やっぱ、男は場違いなんじゃぁ…。」

いやいやいや!そういう意味で見てるわけじゃないと思う!きっと、星凪くんの顔の傷が気になるんじゃないかな。

「大丈夫だよ!ほら、ケーキが待ってるよ!」

私は、周りを気にする星凪くんを引っ張って、トレイを持つ。

「ねぇ、これ美味しそう!」

「苺クリーム入ってんじゃん!」

「こっちも美味しそうなんだけど!」

高校生くらいの3人組の女子が、一口大の可愛いケーキに目を輝かせ、どれを食べようか悩んでいる様子。

どうしよう、思ってた以上に種類豊富だ。
優柔不断な私には、選ぶだけで時間かかりそう…。

「お!これうまそうじゃん。」

隣に居る星凪くんがそう言うから、その視線を追うと、そこにはロールケーキが。中に苺クリームが入っていて、上にはホイップクリームが。そして苺がちょこんと乗っていた。見た目が可愛らしく、結構人気があるようだった。

「愛莉菜好きそう。」

「こういうの大好き!」