6月下旬の事。
私のケータイは、両親によって解約されてしまいました。

「信じらんない…っ!私のケータイなのに!」

夜遊びから家に帰って、解約を知らされた私は、お母さんを睨み付ける。

お父さんはソファに座りながら、コーヒーを片手に新聞を読んでいた。

「お母さんとの約束、全然守らないからよ。いい?門限は6時!それから、ケータイは高校生になるまで買いません!」

最悪だ。ケータイは、命の次にってくらい、大事なのに!

「小学生の時に、ケータイを与えたのが間違いだったな。」

お父さんは新聞を見ながら言う。その言葉に腹が立ったのか、お母さんはガチャガチャと音を立てながら、食器を洗ってる。

テーブルの上には、ラップがかけられた私のご飯。

「間違いって、あれは!パート始めた頃だったし、共働きだから、愛莉菜《ありな》を心配して、連絡手段として、ケータイ買おうって事になったんじゃない。」

「俺は最初から反対だった。ネットばかりになるって、周りは言ってたからな。実際その通りになっただろ!」