お互い、居場所を探していたね。

その日から毎日のように、放課後あの公園で会う約束をして、その後ゲーセンで遊びまくったり、スイーツ食べたり。すごく楽しくて、星凪くんとの時間が、私に孤独を忘れさせてくれた。

「やる。」

ゲーセンで、ケーキのキーホルダーを取った星凪くんが、太陽みたいな笑顔で私に差し出した。

「え、いいの？」

「お前好きそうじゃん？こういうの。」

確かに好きだけど、と言うか、めちゃくちゃ欲しいなって思ってたけど。私の事、ちゃんと見てくれてるんだなぁ。そう思ったら、胸がきゅん。となったような…って、なんだそれ。自分で言ってて訳分からなくなってきた。きゅん。とか、漫画の世界の話であって、私には関係ないし…。

恋愛経験なんてないから、この気持ちがなんなのか、分からない。

「ありがとう。お小遣い貰ったら、おカネ返すね。」

「なんで？俺は別に、そういうつもりであげたわけじゃねぇよ。喜んでくれんなら、それでいい。」

なんだよ、いつも私のためにおカネ使ってさ…。そんな優しい笑顔向けられたら、甘えてしまう。