真生とは裏腹にあたしは苦笑い。
あの気まずい修学旅行のあと、席替えをして藤咲君とは席がすごく離れちゃって。
もともとあたしが藤咲君と良く話せたのだって席がたまたま隣だったからってだけだもん。
今では美恵ちゃんと中原君が話すときにたまにしゃべるだけだ。
「日菜も浴衣、着る?あたしのあるよ!」
ちぃちゃんが黒地に赤い花模様の浴衣をかかえた。
浴衣かー。
お祭りに着ていったのは何年前の夏だっけ?
「あたしはいいよ!ほら、汚れちゃったらだめだし、優芽と一緒なら動きやすい格好の方がいいから。」
彼氏とデート!ってわけでもないもん。
「えー、でもいっちゃんも一緒に行くんでしょ?」
「本当にいいの!ありがとう!」
あたしはそう言うと、二階の自分の部屋に入った。
ベッドに大きくダイブしてため息をつく。
ほんとうは、ほんとうは浴衣を着て、お祭りに行きたい。
だけど浴衣なんて着ていったって、あたしには無意味だ。
あの気まずい修学旅行のあと、席替えをして藤咲君とは席がすごく離れちゃって。
もともとあたしが藤咲君と良く話せたのだって席がたまたま隣だったからってだけだもん。
今では美恵ちゃんと中原君が話すときにたまにしゃべるだけだ。
「日菜も浴衣、着る?あたしのあるよ!」
ちぃちゃんが黒地に赤い花模様の浴衣をかかえた。
浴衣かー。
お祭りに着ていったのは何年前の夏だっけ?
「あたしはいいよ!ほら、汚れちゃったらだめだし、優芽と一緒なら動きやすい格好の方がいいから。」
彼氏とデート!ってわけでもないもん。
「えー、でもいっちゃんも一緒に行くんでしょ?」
「本当にいいの!ありがとう!」
あたしはそう言うと、二階の自分の部屋に入った。
ベッドに大きくダイブしてため息をつく。
ほんとうは、ほんとうは浴衣を着て、お祭りに行きたい。
だけど浴衣なんて着ていったって、あたしには無意味だ。