なんだか申し訳ない。

「日菜、暗い顔しちゃって…せっかくの修学旅行最終日だよ?楽しも?」

「ごめんね、美恵ちゃん…」

「なーにいってんの。あたしはね、隼人よりも日菜のことが大好きなの!」

「み、美恵ちゃんーー!」

目がうるうるしてきちゃうよ!

「美恵、ひど!まあでも日菜ちゃんなら許す!それに俺には廉がいるもんねー!」

いつのまにかあたしたちの後ろにいた中原君が藤咲君の肩を抱く。

「やめろよ。うっとおしい…」

「なんだよー、みんな冷てえの!つうか俺、腹減った!そろそろなんか食べようぜ!」

言われてみればもうお昼の時間だ。

今日の昼食はこの園内で自由に食べていいことになっている。

「どこで食べよっか?」

パンフレットをみんなで覗きこむ。

その時、藤咲君と顔が近くなってあたしはすぐに離れた。

「春川?」

やだ、またドキドキしちゃう。

恥ずかしいよ、絶対に顔赤くなっちゃってるもん…