さっきのことで、気まずくなってるかもしれない。

「頼む!廉!廉も日菜ちゃんと二人でいいじゃん!」

「なんで俺が春川と二人ならいいわけ?」

意味わかんねえし。

「は?だって、廉、日菜ちゃんのこと好きだろ!」

俺が、春川のことが好き?

「何言って…」

「隠しても無駄、顔に出てる。」

珍しく真顔で言った隼人。

あり得ない、だって春川は、いい友達で。

俺にはそんな感情がない。

俺には、月乃がいる。

「廉もそろそろ、月乃の世話ばっかすんのやめたら?一生このまんまでいるわけ?」

「…っ…お前に…何がわかる!」

思わず隼人の胸ぐらを掴んでいた。

隼人とこんなふうに言い争ったのは初めてだ。

「…わかんねえな、そんな義務みたいなのでそばにいてやれる感情、わかりたくもねえよ…」

俺が、義務みたいな感情で月乃のそばにいる?

…違う、

俺がそばに痛い、守りたいって思うからいるんだろ?