ダメだな…もっとちゃんとしないと。

優芽にも真生にも迷惑かけちゃって…

お父さんも今日は遅いし、ちぃちゃんも急に夜勤が入ったっていってた。

あたしがしっかりしなきゃダメなのに。



「日菜、大丈夫?まだ頭いたい?」

そのまま寝ちゃったみたい。

目を開けると、ちぃちゃんの顔が見えた。

「うん…ちょっと痛いけど平気!」

これ以上迷惑かけられないもん。

「ほんと?…まだまだ熱いじゃない!学校休みなね!連絡しとくから。なにか食べたいものとかある?」

あたしは力なく首をふる。

「日菜、辛かったらすぐに言って。太ちゃんにも連絡しとくから!じゃあいってきます!」

ちぃちゃんはあたしのおでこに冷却シートをはるとバタバタと仕事に行っちゃった。


ちぃちゃん今日も確か夜勤なのに。

真生も今日は試合前で部活が遅くなるっていってたし…

優芽のお迎えどうしよう…お父さんもいけないだろうし…

あたしはガンガンする頭を押さえながらケータイを手に取った。

電話帳から萩原伊月を探して、電話をした。

ごめんね、いっちゃん。

頼ってばっかりで。

何回かコールしたあと、いっちゃんが電話に出た。

「日菜?」

「ごめん、いっちゃん。あたし今日風邪引いちゃって、学校休むね。」

すると電話はすぐにきれた。