春川の笑顔は本当になんていうか、見てるこっちが癒される。

教室内でよく笑っている春川。

素直にかわいいと思う。

そう思うのは、隼人も、他のやつらも同じのようで春川は大人しいのに人気があった。

確かに小さくて、華奢で、ふわふわしている。

隼人や他の男が言うには

小動物のような守ってあげたくなるような雰囲気らしい。

わからなくもないけど。


放課後、俺は急いで教室をでた。


時計を見ると四時すぎ。

月乃の学校が終わるのは確か4時半。

待たせたらあいつ、心配するからな…

早く行かないと…


「廉!」

バス停に着くとすでに月乃はベンチに座っていた。

「ごめん、遅れた。」

「もう!遅いよー!」

俺を軽く睨む月乃、全く怖くないけど。

「ねえ、廉、今日ね、おじいちゃんとおばあちゃんが廉もうちでご飯食べてけって。」

月乃の祖父母さんにはいつも気にかけてもらっている。

「うん。サンキュ。」

「廉、何かいいことあった?」