これは、まさか！

やっぱり今日、振られるの！？

イブだからきっぱり区切りをつけときたいとか！？

…そりゃそうだよね。

それに新学期から隣の席なんだし、このままモヤモヤしたままで隣の席なんて気まずくなるだけだもん。

「…うん。」

日菜、ちゃんと受け止めるって決めたでしょ！

藤咲君の言葉を、ちゃんと受け止めるの。

「俺、…春川が、好きだよ。」

…



一瞬何が起こったか、わからなかった。

誰もいない教室の時が止まったみたいになった。

訳がわからなくて、何度も意味もなく瞬きをした。

「…春川のことが、好きなんだ。…だから…って！」

ぐらりと視界が歪み、足元がふらつく。

「大丈夫か！？」

藤咲君に支えられ、なんとか立っている状態。

思考回路がついていかない。

だって、藤咲君には彼女がいて…

「な、なんで…」

そんな言葉しか出てこなくなるくらいに、動揺してる。