いつもいっちゃんに頼ってきた。

泣いてる時、辛かったとき、悩んでる時、隣にいてくれたのはいっちゃんだった。

あたしはそれがすごく支えになっていたんだよ。

「いっちゃん、ほんとうにありがとう。」

そう言うと、いっちゃんはあたしのおでこを指で弾いた。

「バーカ、だからこれからも変わりなく頼れって。日菜に振られたって俺は一生お前のこと助けるから。今までどおり、優芽のお迎えとかも行くから!」

いっちゃんが幼なじみでよかった。

あたしも、もう一度ちゃんと返事を聞かないと。

あんなに一方的に告白したままで二年生を終わらすのは、嫌だ。

ちゃんと振られて、初恋を終わらせる。

結果がわかっていたって、まだ本人の口からちゃんと振られていない。

それを受け止める覚悟もないのに、告白したなんてかっこ悪いよね。

あたしも、ちゃんと、受け止めるよ。

冬の空、見上げたオリオン座に向かって決意を決めた。