告白、してしまった。

あのあと、あたしは藤咲君の顔を見れなくて、走って帰ってきてしまった。

優芽のメロンパンの催促する声も、真生のお腹空いたーという声も聞こえないふりをして、一人部屋に逃げ込んだ。

生まれて初めての告白。

まさかこんなにちゃんと準備せずに、衝動的に言ってしまうなんて予想もしていなかったよ。

今日はあたしの人生の中で衝撃的なニュースが二回も起こったよ。

初めて告白されて、初めて告白した。

藤咲君、どう思ったかな。

きっと迷惑に思ったよね。

変に思ったよね。

だって今まで普通に友達としてやってきたクラスメイトに、突然告白されるなんて。

それに、あたしは藤咲君に大切な彼女がいることを知っているのに。

だけどもう、止まらなかった。

二人きりになって、廊下に二人の影が並んで。

陽の光に反射する横顔を見てたら、言っていたんだ。

本当にただ、伝えたかっただけだから。