自分の気持ちを取るか、月乃との約束を守るか。
春川が教室に戻ってきたのは昼休みが終わる二十分前。
手作りのお菓子を立花に渡す春川はいつもと変わりない笑顔を向けていたけど、俺はその笑顔に違和感を感じた。
そんなこんなで体育祭は終わり、その後実行委員でちょっとした打ち上げがあった。
春川は教室の隅で紙コップのゴミを集めている。
「手伝うよ。」
ゴミ袋を春川から奪うと、春川は笑った。
「ありがとう。藤咲君、今日はお疲れ様。」
「春川こそ。お疲れ様。」
本当は聞きたい。
萩原と、何を話していたの?
何かあったのか?
だけど俺にはそんなことを聞く資格はない。
「藤咲君が走ってるところ、見られなくて残念だったなー。」
どこか遠くを見つめながら、いう春川。
「俺は見たけど。春川が頑張ってパンくわえてはしるとこ。」
必死の形相でメロンパンに突進していくから、結構笑えた。
春川が教室に戻ってきたのは昼休みが終わる二十分前。
手作りのお菓子を立花に渡す春川はいつもと変わりない笑顔を向けていたけど、俺はその笑顔に違和感を感じた。
そんなこんなで体育祭は終わり、その後実行委員でちょっとした打ち上げがあった。
春川は教室の隅で紙コップのゴミを集めている。
「手伝うよ。」
ゴミ袋を春川から奪うと、春川は笑った。
「ありがとう。藤咲君、今日はお疲れ様。」
「春川こそ。お疲れ様。」
本当は聞きたい。
萩原と、何を話していたの?
何かあったのか?
だけど俺にはそんなことを聞く資格はない。
「藤咲君が走ってるところ、見られなくて残念だったなー。」
どこか遠くを見つめながら、いう春川。
「俺は見たけど。春川が頑張ってパンくわえてはしるとこ。」
必死の形相でメロンパンに突進していくから、結構笑えた。