本当に、止まらなくなっちゃうから。

好きって思いが、溢れてしまいそう。

「藤咲君はバスケ部だったんだよね。走るの速そう!」

「そんなことないよ。でも運動は嫌いじゃないかも。」

そんな他愛もない話が嬉しくて。

だけど幸せな時間はあっという間に過ぎて行くんだ。

バス停の近くまで来て、もうすぐお別れ。

このままずっと、一緒に入れたらいいのにな。

なんて、贅沢なことだよね。

「じゃあ、ここで。」

「うん、おやすみなさい。」

手を振って、別々の方向に向かっていった。

ふと空を見上げると、月がすごく綺麗。

それにも気が付かないくらいにあたしは藤咲君を見ていたんだ。