玄関のドアを開けると、真夏の日差しが容赦なく降り注いで、すぐにおでこに汗が滲んでくる。 見慣れた風景、通い慣れた道。 自分だけ世界が変わってしまったと、本気でそう思った。 本気で彼を愛していたことの、裏付けなんだろう。 「暑いな…」