その日をきっかけに君はちょくちょく僕のアパートを訪ねてくる頻度が少しずつ増えていった。
君が僕のアパートに来る際には事前にメールか電話のどちらか必ずや連絡を入れてくれるので、始めて僕のアパートを訪ねて来た時のようなことはあれっきり、一度もない。
僕にとって、こまめに連絡を入れてくれのは有り難いことだった。
一応……分かる範囲内で大学の講義を終え、だいたいアパートに帰る時間帯又はバイトが終わる時間帯は伝えていたけれど……日によっては予定が変わることもある……。
そういう時に君からの連絡があれば事情を話すことが出来るだけでなく、日も改めてもらいやすい。
けれど……そういう時に君からの連絡がなく、突然、僕のアパートを訪ねて来て僕がいなかったら……君を玄関先で待たせることになってしまう……。
それはとても嫌だし、君に対してすごく申し訳ない気持ちにもなる……。
大学とアルバイトをやりくりしながら僕は以前よりも出来るだけ君と直接逢い、二人で過ごせる時間を少しでも長く作るように心がけたーー……。