同級生の1人が教えてくれたのは君がいる場所だった。
そこは……外来病棟の一部が崩れた病院だった。
一部が崩れていても院内は何の影響もなさそうで、病院(・・)としての機能は十分果たされていた。
ただ……震災が起きた際に怪我をしてしまった人が多く搬送されたのだろう……
明らかに病床数以上の患者を受け入れていた……。
君はぎちぎちにベッドが詰められた大部屋の窓際にいた。
ベッドの頭側を起こした状態で横になって、顔を窓の方に向けていた……。
額と右腕に白い包帯が巻かれ、右頬や左手の甲に小さなガーゼがあてられていた。
どこを見ているのか、焦点の合わない生気を失った瞳……。
痩せこけた頬……。
艶やかな髪は痛み、軋んでいるように見えた……。
一体、何が……。
震災が起きた日(あのひ)……君の身に何が起きたのだろう……。
君なのに、君じゃないような……
かわり果てた君の姿を目にした瞬間……僕はショックを受けたーー……。