しばしの沈黙の後……。
電話越しから父さんのため息が1つ……聞こえた……。
「……本当に身勝手だな」
「ーーっ!」
「まったく、誰に似たのか……」
「……と……う、さん……?」
「そうやって、今みたいにきちんと伝えるべきだったんじゃないのか……?」
「えっ……?」
「……今日になって、やっと……まともに携帯電話が使えるようになったんだ。けれど、お前からの連絡はなし。母さんや妹もお前のことを心配して連絡を取ろうと電話もメールも送り続けていたんだぞ!
それなのに一向に連絡をしてこない……。それどころか、帰っても来ない……。お前の身に何かあったんじゃないか……って、こっちは心配で気が気じゃなかったんだぞっ!!」
「……っ……」
「お前の気持ちは分かった。声も元気そうだし……お前がそれで後悔しないというなら……思うようにしろ。但し……約束しなさい」
「……や、く……そく?」
「あぁ……。大切な君と逢うことが出来たら……一度、家に帰ってこい。これだけは絶対だ。いいな?」
「うん。分かったよ、父さん。ありがとう……」
「まさか…お前に大切な君がいるとは……なっ。知らなかったから……お前の話を聞いて、びっくりした。早く、逢えることを祈っている。それと……後悔しない生き方をしろ。いいな」
と、父さんは一方的に話し終えると……電話を切った。
良かった……。
僕はそれ以上……父さんに何か聞かれて、返答を求められても上手く答えられないと思ったし、父さんの優しさが胸いっぱいに広がっていて、言葉を紡ぐと泣いてしまいそうだった……。
父さんとの通話が終わって、僕は携帯電話に入ってきたメールや電話着信を1つずつ取りこぼさないように気をつけながら確認した。
あっ……。
メールの中に高校の同級生の名前を見つけた。
君の手がかりがほしくて送っていた同級生の1人だった。
何故か、カタカタ……と、指先が震えた……。
ごくっ……。
僕は生唾を飲み込み、同級生から届いたメールを開いたんだーー……。
電話越しから父さんのため息が1つ……聞こえた……。
「……本当に身勝手だな」
「ーーっ!」
「まったく、誰に似たのか……」
「……と……う、さん……?」
「そうやって、今みたいにきちんと伝えるべきだったんじゃないのか……?」
「えっ……?」
「……今日になって、やっと……まともに携帯電話が使えるようになったんだ。けれど、お前からの連絡はなし。母さんや妹もお前のことを心配して連絡を取ろうと電話もメールも送り続けていたんだぞ!
それなのに一向に連絡をしてこない……。それどころか、帰っても来ない……。お前の身に何かあったんじゃないか……って、こっちは心配で気が気じゃなかったんだぞっ!!」
「……っ……」
「お前の気持ちは分かった。声も元気そうだし……お前がそれで後悔しないというなら……思うようにしろ。但し……約束しなさい」
「……や、く……そく?」
「あぁ……。大切な君と逢うことが出来たら……一度、家に帰ってこい。これだけは絶対だ。いいな?」
「うん。分かったよ、父さん。ありがとう……」
「まさか…お前に大切な君がいるとは……なっ。知らなかったから……お前の話を聞いて、びっくりした。早く、逢えることを祈っている。それと……後悔しない生き方をしろ。いいな」
と、父さんは一方的に話し終えると……電話を切った。
良かった……。
僕はそれ以上……父さんに何か聞かれて、返答を求められても上手く答えられないと思ったし、父さんの優しさが胸いっぱいに広がっていて、言葉を紡ぐと泣いてしまいそうだった……。
父さんとの通話が終わって、僕は携帯電話に入ってきたメールや電話着信を1つずつ取りこぼさないように気をつけながら確認した。
あっ……。
メールの中に高校の同級生の名前を見つけた。
君の手がかりがほしくて送っていた同級生の1人だった。
何故か、カタカタ……と、指先が震えた……。
ごくっ……。
僕は生唾を飲み込み、同級生から届いたメールを開いたんだーー……。