「は!?お前⋯どこから来た!?」
「大人気ないし、ダサいからやめな。」
「く⋯っ、」
男性は逃げるように去っていった。
⋯た、助かった⋯?
ずっと緊張感が漂っていたし、もう私はお母さんに会えないと思っていた、
よかった⋯本当に良かった⋯!!
一安心していると助けてくれた男の子が口を開いた。
「ねー、大丈夫ー??」
「わっ、大丈夫です!!
助けてくださって本当にありがとうございます!」
私はそう言うと深々とお辞儀をした。
お礼してもしきれないよ⋯っ!
すると頭に重さと手の温もりを感じた。
⋯な、撫でられてる?
「怖かったよね。えらいえらい。」
「⋯っ、」
優しい⋯
暖かくてなんだか頭がふわふわする⋯。
こんなに優しくて素敵な人に出会えてよかったな。
「ところでさ、今の人ナンパだったの?」
「ナンパ⋯っ!?とかでは無いです!」
ナンパ⋯
そんなことされたことないや。
すると男の子はそうなんだ、と一瞬驚いた表情になりニコッと怪しげに笑った。
「ん、じゃあさ─────
俺がナンパしてもいーい?」
「⋯⋯⋯⋯⋯へっ?」