いや、むしろ毎日来てる。

つまり、私の職場。

「早く早く!結婚式に間に合わないよ!」

「たまちゃんどしたの?早く入ろ?」

断る暇もなく、店に強制連行。

よりによって、今…


「いらっしゃいませー!」

ホッ…

あいつはいないみたい。

「予約してた小原です!」

「はーい、結婚式のご予定の三名様ですね。」

綺麗な女の人が案内してくれた。

へえ、初めて入った。

あいつ、いつもここで働いてるんだ。

って、そんなことはどうでいい!

「じゃあこちらにお座りください。」

それぞれ一人ずつについてくれる美容師さんはみんな綺麗でおしゃれで。

「今日のドレスに合わせてアレンジしますね。」

櫛を使って髪の毛をとかしはじめた美容師さん。

何気なくやった鏡の横に貼ってあった雑誌の切り抜き。

鏡越しに私がそれをジーッと見ていたからか、美容師さが気がついた。

「それ、うちの新人がヘアアレンジして優勝したんですよ。」