そんなに俺、変わっちゃったの?

次の日、店長がニコニコ笑顔で俺の肩を叩いた。

「さっそくこのあと、流星使命のお客さん来るからよろしくね!」

そしてやってきたお客さんは俺と同い年くらいの女の子。

この前発売されたばかりのSWEETを持ってる。

「吉崎さん、写真通りかっこいいですね、生で見るとモデルさんみたいです、スタイルもいいし!」

「ありがとうございます。」

いつもなら、こんなふうに俺のことよく言ってくれるこの子と、いいなって思ってきたのに。

何だろ、全然ときめかない。

「あたし、SWEETの専属モデルの莉華ちゃんの大ファンでずっと買ってたんですけど、このモデルさん、すっごく可愛くて…ファンになっちゃいました!」

雑誌を開いて指差した先にあるのは環ちゃん。

ほら見ろ。

つくづくSWEETが女子向けの雑誌でよかったよ。

男子の目に環ちゃん晒すとか、耐えらんねえよ。

「このモデルさんって新人さんですか?なんか他のモデルさんと違って清楚系というか、でも吉崎さんのヘアメイクがすごく似合っててかわいいです。」