恋愛経験豊富な流星君、実は初恋もまだでした。

恋愛経験が豊富なんじゃなくて、女の子の扱いが少しうまかった。

ただ、それだけだったんだ。

カットモデルしてくれた時から様子がおかしかった環ちゃん。

冷たいのはいつものことだけど、俺の目を見てくれない。

俺の話も聞いてくれない。

会話もしてくれない。

なんでこんなに好きになっちゃったんだろう。

これが好きってことなのか。

俺ってほんと、何もわかってなかった。

真宙にアドバイスなんかできねえ。

あいつらのがよっぽど恋ってやつをわかってたよ。

ごめんな、まひろん。

「流星、これ、この前のコンテストの結果載ってる!流星が優勝してるよ!」

先輩の元太さんが持ってきてくれた昨日発売したばかりのSWEET。

表紙は莉華。

カットモデルコンテストの結果が巻頭ページに載ってる。

一番大きな写真で少しぎこちなく笑う、すっごく可愛い、環ちゃん。