月曜日、私は全く休日明けだというのにリフレッシュできていない。

それどころかイライラしてる。

そしてその原因がわからなくて、さらにイライラする。

「久住、これコピーお願いしてもいい?」

成瀬君ののんびりした声さえも癪に障る。

彼は何も悪くないのに。

「たまちゃん、何かあったの?」

隣のデスクから日芽が心配そうな顔で覗き込んでくる。

「ううん、ちょっと寝不足なだけ。」

しっかり仕事しなくちゃ。

もう休みも終わって、普通通りの日常なのに。

だけどそのイライラは次の日になっても、消えることはなかった。

そして嫌なことは重なるもので、エレベーターの前で吉崎流星と一緒になってしまった。

「あっ、環ちゃん!おはよー!」

こいつの軽い声が私をさらにイライラさせる。

「こないだはモデルしてくれてありがとねー!環ちゃんのこと、みんなすっげえキレイって褒めてたから、俺ちょっと妬いちゃった。」