「あの子、いいね。顔も美人だし、スタイルもいい。SWEETにはいない清楚系美女で売り出したいわ。」

「ダメですよ、あの子は。」

環ちゃんはモデルなんてやらない。

でもやっぱみんな思うことは同じ。

けど、ダメだかんな!

「はーい、お疲れ様。じゃあ終わりでーす。」

撮影が終わり、疲れきった様子の環ちゃんに近づく。

「環ちゃん、おつかれさまー!すっげえかわいかったよ!」

「もうメイク、落としてもいい?」

ブレなくて、でもそこもいい。

あ、でもその前に…

「環ちゃん、ちょっとこっち!」

俺は素早くポケットからスマホを取り出し、シャッターを押した。

「へっへー、記念記念!」

「何勝手にとってんのよ。」

「はい、クレンジング!これで落とせるよ!俺、待ってるね!」

怒りながらトイレに行ってしまった環ちゃん。

けど俺はハッピー。

画面の中にいる環ちゃんの怒ったような顔。