そして、俺のことも知ってほしい。

だからこそ、今回のカットモデルの件、絶対に受けてほしい。

ピシッと着こなしたスーツ姿も。

サラサラの一つに縛った髪も。

凛とした横顔も。

スラリと伸びた足も。

慣れないヒールの音も。

今知ってる情報すべてが好き。

これは、恋の好き?

やっべ、俺って恋愛の達人じゃなかったっけ?

よくよく考えてみれば、恋に落ちる、なんてことなかったのかもしれない。

恋愛マスター流星君、今更知った、大失態。

「わっかんねえよな…」

でもさ、俺ちょっとワクワクしてんだ。

だってこんなこと、はじめての経験だから。

待つよ、ずっと。