「直感で決めてよ。」

直感…

じゃあ…

「これ。」

私が手にとったのは、少しキラキラした素材のピック。

色はゴールドで、小さく黒い星が3つ並んでるデザイン。

「…良いじゃん!俺、星って大好き。なんか勝手に俺のモチーフってことにしてるもん。」

「名前が流星だから?」

すると吉崎流星はキョトンとした顔をして私を見る。

「なに?」

「いや、環ちゃんって俺の名前の意味、知ってたんだな…」

そりゃあ、あんだけしつこく名前を聞かされて、しかも「りゅうせい」って聞いたら流れ星を思い出すのが普通でしょ。

「…へへっ、なんかすげえ嬉しい!環ちゃんに知っててもらえて!」

そんなに嬉しいの?

たかが偶然に言った名前の意味が当たってただけなのに。

「じゃあ、これにする!ありがと!」

変なやつ。

読めない行動ばっかりするんだから。

ホント、バッカみたい。