「あっ、アイスが溶けちゃう!ほら、食べて食べて!なんならアーンしてあげようか?」

「結構です。」

仕方なくフレンチトーストを口に運ぶ。

見た目は美味しそうだけど。

「ね、どう?」

…うん、これは…

「すごく、美味しい…」

甘さも絶妙で、アイスと溶け合ってて。

「やったーーー!!環ちゃんの美味しい、いただきましたー!!」

あー、うるさい。

「ねえねえ、俺もっともっと、環ちゃんのこと知りたいなー!」

は?

なにそれ。

わけわかんない。

「でさ、今日、この後デートしようよ!」

「嫌です。」

なんであんたとなんかデートしなくちゃなんないの。

こっちはいろいろあって疲れてるんだから。

「いいのかなー、昨日ベロベロになってた環ちゃんを介抱してあげたジェントルマンは誰だったかなー。」

ジェントルマンとか、自分で言うな。

「俺が家まで連れて帰らなかったら、あのまま悪い男に連れ去られたかもよ?俺、救世主だよ?」