そんな無愛想なやつより俺のがぜーったい環ちゃんを楽しませる自信あるのに!

「どんまい、振られちゃったね。」

陽呂がニヤッと笑う。

「お子様は黙ってなさい!」

「は?お子様じゃねえし!」

まだ高校生なんだから、十分お子様だよ!

「優雨、そろそろ次の曲行くよ。」

「おう。」

やっと戻った。

「環ちゃん、ベースに興味あるんだね。」

「ずっとやってたから。」

そうなんだ!

だからバンドとかに興味があったんだ!

「さーさー!とりあえず飲もう!俺かおごるから!」

「いや、私は…」

「ここはね、フルーツカクテルがうまいの!風斗、なんかおすすめ!」

バーの方でバイトをしていた風斗は嫌そうな顔。

「お前さ、いい加減つけ返せよ。バイト代から差し引くぞ。」

「返す返す!」

給料日になったら返す!

俺は出された酒をぐいっと飲んだ。


二時間後、

「よ、環ちゃんー…?」