「へーへー。」

人使いの荒いモデルさんですこと!

「莉華ちゃん、ホント綺麗だな…」

撮影が始まり、俺と遥奈は次のヘアメイクまで待機。

カメラの前に立つと自分の姉だってことを信じがたくなる。

「家ではボサボサすっぴんだけどな。」

「すっぴんも綺麗!」

遥奈は昔から姉ちゃんのことべた褒め。

でも俺は遥奈みたいに、ふわふわほんわかしたタイプが一番モテると思うけど。

この前もメンズモデルの撮影の時、モデルに口説かれてたの、俺はちゃーんと見てたんだからな!

もちろん、真宙には、報告済み。

あいつってば慌てて大事なギター落としそうになるし、大変だった。

「そういえば流星、また彼女と別れたの?」

遥奈が怪訝そうな顔で俺を見る。

まあ、今までたった一人の男に初恋を貫く遥奈にとっちゃコロコロ彼女変えてばっかの俺は最低に見えるんだろうけど。

「情報はやっ!真宙から聞いたの?」