相当俺のこと、嫌ってんな。

まあ多分環ちゃんからしたら俺みたいにチャラついたような男、一番嫌いなんだろうな。

それでもめげない俺、吉崎流星。

「ライブ来てくれなかったねー、俺待ってたのに!」

「行きませんって言ったでしょ。ていうか、なんでいるのよ?」

「俺、ここでバイトしてんの。助っ人!」

肩からかけていたアコースティックギターを見せる。

「ふーん、あっそ。」

って冷た!

「流星!そろそろ次の曲、いくよ。」

真宙が声をかけてくる。

「へーい、じゃあね、日芽ちゃん、環ちゃん、俺のギター、ちゃんと聞いててね。」

ふざけてウインクをするとギロリと睨まれた。

そんな蔑んだような目も、なんかたまんね。

言われたとおり、もしかして俺ってMなのかも。

「あの子達、知り合い?」

「おう、次の彼女候補。」

そういうと真宙は呆れたようにため息をついた。

「いい加減そういうのやめなよ、もう大人なんだし。亜里沙ちゃんと別れたばっかりなんでしょ。しかも浮気して。」