チャラい。

軽そう。

この言葉を言われるようになってからはや数年。

むしろ褒め言葉と俺の中では変化していた。

吉崎流星、ちょうど生まれた夜にペルセウス座流星群がたくさん観測されたという理由で付けられたこの名前が俺は好き。

だってなんかかっこよくね?

流星って流れ星だぜ?

こう、キラキラーって光って。

「流星のバカ!」

元カノ、に数分前になった亜里沙はそう言って俺の頬を一発殴ると部屋を高いヒールを鳴らしながら出て行った。

その高いピンヒールの音に彼女の冷静な顔を思い出す。

振られた直後に他の女の子の事を思い出すなんて、俺ってやっぱり馬鹿なのかも。

ヒールを履き慣らしていないあの子の足音は亜里沙とは少し違っている。

彼女こと、名前は久住環。

身長推定165cmくらい。

182cmの俺とそれくらいの差がある。

血液型は、…多分A型っぽい。

几帳面そうだから。

第一印象は『真面目そう』。

俺とは全く別のタイプの人間。