私には理解不能。

そんな面倒なギャップ、ゴメンだ。

まあそのキャラクターにピッタリと当てはまるのがこの成瀬響という男だ。

「成瀬君。」

月島先輩が成瀬君をじっと見つめた。

その目力に圧倒されている様子のツンツン成瀬君。

月島先輩は成瀬君より背が高いから、若干見下されている。

「なんですか？」

その目線を跳ね返すように、反発するような目線を向ける成瀬君。

「日芽ちゃんのこと、あんまりイジメないであげてね。」

ニコッと笑うと、同時に成瀬君の顔が真っ赤になった。

カンカンカン！

今回のラウンドは月島先輩の勝利だ。

2つ年上の大人の魅力にはかなわなかった。

なーんてね。

「久住さん、おはよう。」

「おはようございます。」

デスクにつくと向かいのデスクから爽やかに微笑むのは私の教育係である川澄透哉先輩。

川澄先輩はまさに王道爽やかイケメン。

みんなが憧れる優しくて穏やかで仕事もできて、真面目。